2018-03-05 こうふく ぼくの腕は半分 映る水にさしいれてある心象という湿潤のなかで月のようにやわらかな母体を見うしなってあらわれては消える詩人たちのお墓言うことができなくなっていく雨期のようにつめたい、台所で噛みくだいた、あまい梨とかあまい、巨峰は樋をつたう 遮る水が演じる えいえんにゆれる草花にアクセスしてぼくというぼくが簡略化されていくのがきもちよかった(どこに到達しようと これはけっして 見る夢のなかではないのに)ねつれつに散らばるひかりの視線を感じるさしいれた腕がぼくの映る水をわずかに動揺させてえがくという行為のさなか風景という風景が どこまでも遠のいていく